この題名でピンとくる方は多いはず。
皆様こんばんは。月一度の日記ですので(汗)、今日は綴る予定なかったのですが、
Yahoo!のトップページに本題をサブタイトルに歯科のことがトピックスとして紹介されていましたので。
こちらリンクにぜひどうぞ。
↓
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100825-00000001-president-bus_all
・・・如何でしたでしょうか?
ここまで切迫していることを歯科関係でない一般の方はご存じでしたでしょうか。
記事内の山崎拓哉氏(仮名)の家庭内はともかく、歯科医院をとりまく実態の説明に大きな間違いはないと思います。
以前にも保険診療についてをちらっと書きましたが、現在の保険診療報酬額(厚生労働省の一存)は大部分納得いきません。
例えば、大臼歯(奥歯)に虫歯が進行して歯の神経(歯髄)まで感染した場合、歯髄を除去して無菌的なお薬を詰めるという処置:歯の根の治療、神経の治療。
回数にもよりますがおおよそ9,500円(日本)。
日本の物価の1/5程度といわれるフィリピンでは平均70,000円!
国民皆保険がなく医療費が恐ろしく高いアメリカですと平均180,000円!!
でも日本では保険のお陰?で9,500円です。
「なんでそんなにすんだ、ぼったくりか!?一万円ももらえるなら文句ないでしょ?」と思われるかもしれませんが、歯の根の治療は非常に難しく、器具の消毒滅菌の人件費諸々からすれば割には・・・。
以前外国の患者さんを診療した経験があります。日本へ稼ぎに来られた青年でしたが、小さな虫歯が気になり来られました。ブラッシング状況はといいますと・・・・。
磨き残しが細菌の塊となったプラークが全く付いていません!
しかし、大臼歯は・・・すでにありません。
虫歯の治療、あるいは根の治療が高額で御国では「抜歯」となったのかもしれません。
おとなり韓国では「抜歯」のみ保険適応だそうで、歯医者さんがお医者さんを抜いて一番人気だそうです。
日本でも「すべて保険外診療」を掲げる先生が増えつつあります。「きちんとしたことを、適正報酬で行うにはこうするしかない」との理由で。前にも書きましたが私は否定しません。
しかし!以前読んだ、「明治頃の歯科治療受診はお金持ちにのみ可能なことだった」とか
あるいは時代劇でたまに見る「薬代が払えないで咳きこむおとっつぁんを娘がなだめるシーン」をおもいだしつつ、
お金のない人は治療が受けられない、あるいは歯が残せないというような時代が来るのか?ということを危惧しております。
なにが言いたいかと申しますと、現在の診療報酬額は適正額ではありません(中には材料費に対して原価割れした点数設定もざらにあります)。しかし多くの先生が「医療の心」を信じ日々保険で診療しております・・。
天下のYahoo!に歯科の実情が取り上げられたことが嬉しくもあり、愚痴ってみました。
さぁ、これから丑三つ時まで技工(模型製作・義歯修理等)です。
ワーキングで忙しいのはともかくPoorなのはちょっと・・。