?こちら方面に出向いておりました。
「福島駅」といっても大震災のあった福島県ではなく、大阪市福島区にあります。
「OFFの日」が好きな私ですが、日曜日の今日に電車でこちらまで出向いたのは大阪国際会議場で歯科の学会があったからです。
知り合った先生が主宰するスタディグループ(自身の研鑽を目的として、臨床についての情報交換や議論をするため集まって勉強する小~大規模のグループ)の学会ということもあったのですが、
タイトルに「東日本大震災 義援カンファレンス」とあるように参加費のほとんどが義援金として役立てられること、
それと、演者のひとりが著名な先生であり是非拝聴してみたいと思い参加してきました。
著名な先生の講演の前は、私と同世代の新進気鋭な先生が症例発表のような形で、インプラントも踏まえた包括的治療のスライドを見せておられました。
「包括的治療」という言葉は一般の方々は聞き慣れないとおもいますが、開業医が目指すところの一つではないかと考えております。言葉にすると簡単なようですが、虫歯・根の病気・歯周病・歯列顎関節の問題などをさまざまなオプションの上で高次元に、もちろん患者術者相互に協力して治療していく・・・。これが難しい。
齢は私の二つ上でしたが、「すごいなぁ!」と素直に感動しました。
私のモチベーションも上がってきたところで今日の私の本命の前出の先生が登壇され、「先ほどよりもっと高度なテクニックが見れるのか!」と興奮しておりました。
すると、どうでしょうか「歯周病治療」における比較的一般論を、30年におよぶ長期症例を踏まえての紹介などでした。
さきほどの若手の先生の『骨の無いところに骨移植をしてインプラントを植立し、歯列不正を矯正しながら顎の位置も・・・』というような大規模(で華やか)なものと比較すると一見地味にも見える。
しかし、30年間重度歯周病患者さんの口腔内を維持安定してきた症例写真はQOLに貢献してきた事実であり、私にとってはもっとインパクトのあるものでした。
その方法はというと、歯周検査でポケットを測定し、ブラッシング指導と(注)ルートプレーニングを丹念にして定期的にメインテナンスしていくというもの。
(注)ルートプレーニング:歯根面に付着した歯周病の最大の原因である細菌やその石灰化物を除去していくこと。
←材料屋さんに「限定品ですよ!」の言葉につられ購入してしまった「歯周病-正常比較模型」
何が限定かというと「世界初!動揺する歯牙・・。」是非動揺する様を本院にてご覧になってください・・。
現在歯周病治療は様々な方法が提唱され、どれを選択すべきか悩むことがあります。しかしこのような状態は30年前も同様であり、中には『玄米を食べていれば歯周病は治る』とするものさえあったそうです!
本医院では、同意が得られれば最初に歯周検査を行いブラッシング指導に時間をかけ、丹念にルートプレーニングを行い口腔環境が改善した後虫歯の治療あるいはメインテナンスに移行というようにしております。
正直その著名な先生と同レベルであります!などとは申しませんが、長期維持安定症例を実現された先生と私のアプローチがさほど隔たりなかったことはたいへん嬉しく思えました。
とまぁ、今回はちょっと真面目な!?内容でしたが、次回は趣味の世界をお届する予定です、早いうちに(←プレッシャーを自身でかけてと)。